
ニューヨークではいろいろなワインの試飲会が頻繁に行われます。
シャトーニューヨークのスタッフはお客様により具体的なワイン情報を提供できるように様々なワインの試飲会に随時参加しております。このページはその参加した
ワイン会のテイスティングノートです。代表の山中によって記載されています。
皆様がワインを購入される際のご参考になれば幸いです。
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ワインワークショップ:1990年MoreySt.-Denis特集 |
優秀な生産者の多いこの村からは、時にブルゴーニュ有数の傑作が生まれます。
優雅で洗練されたここのワインにとりつかれたブルゴーニュ通も多いはず。
今回はそのトップの生産者達のワインです。ヴィンテージは近年ではブルゴーニュで最高の年と言われている1990年です。出されたワインの中から美味しいと思われた順番で記述してあります。
生産者;DomaineLeroyワイン名;ClosdeLaRoche
色は若い紫。かなりの濃縮度でブルゴーニュのピノ・ノアールとは思えない色。
香りは閉じていてかなりの若さを感じさせる。ブラックチェリー、ブルーベリー、
バニラ、ヴァイオレット、甘苦系スパイス。スモーキーでスパイシー。複雑で奥深い。
開いてくると、グラスの中のワインの量とは不釣り合いな量の力強い香りが絶えることなく出てくる。味はきわめて豊潤。酸味、タンニン、甘みなどが全てバランスよく渾然一体となっていて境目を感じさせない。ブルゴーニュとは思えないほどのフルボディーだが優雅な味わいに満ちている。力強さと気品を兼ね備えた逸品。
今回の横綱揃いのテイスティングでも他のワインとの格の違いを見せていた。
傑作ぞろいのルロワの90年の中でもロバート・パーカー氏が100点をつけたのはこれとChambertinだけである。
生産数; 218ケース
オークション価格;$1、000前後
生産者;DomainePonsotワイン名;ClosdelaRocheV.V.
色は鮮やかなガーネット。粘着性も豊か。香りは芳醇で複雑。ブラックラズベリー、
ブラックチェリー、プルーン、ブラックカラント、オレンジの皮に仄かなチョコレート。
気品あふれる香りに妖しい甘みのアクセント。味わいは非常に優雅でまろやか。
ポンソは有名な遅摘みの生産者であるが、その過熟気味の葡萄の甘みが高貴な退廃性を
醸し出す。ピノ・ノアールの極み。低収量なのに新樽を使わないポンソのワインは抽出度の高いピノ・ノアールを最高の純度で味わせてくれる。この日のテイスティング参加者の人気NO.1ワイン。残念な事にこの人ワインはヴィンテージ毎の当たりはずれが大きい。
90年は85年を越える素晴らしい出来。最近の当たり年の95、96年は共に評価が低く日本にもかなり安い値で流れている。LeroyのClosdeLaRoche同様に楽しめるのに値段はその半額以下というワイン。
生産数; 500ケース
オークション価格;$400前後
生産者;DomaineHubertLignierワイン名;ClosdeLaRoche
色はオレンジがかったガーネット。香りはフルーティーでカラフル。ラズベリージャム、
レッドプラム、柑橘系、ナッツに若干のトリュフのアクセント。豊かでふくらみのある味わい。ブルゴーニュの白ワインを思わせる柑橘系の香りにラズベリージャムのような
甘味が混じりバランス良く特異なハーモニーを奏でる。香りと味のコンビネーションに関しては非常に希有なワイン。リリースの頃は91年のClosdeLaRocheの方が評価が高かった様だが現時点ではこちらの方がはるかに面白い。
生産数; 250ケース
オークション価格;$250前後
生産者;DomaineDujacワイン名;ClosdeLaRoche色はピンクがかったルビー。他のワインに比べ色は薄目だが粘着性は豊か。
香りはソフトで優雅。ストロベリー、ラズベリー、野バラ、蜂蜜、バニラ。
味はまろやかで深みがある。上品なタンニンがフルーティーな甘さと共に複雑な
余韻を残す。繊細なワインをつくるDujacのスタンダードから見ればかなりの
重量級。彼の85、88、89年のClosdeLaRocheと比べて最もパワフル。
長期の熟成にも十分耐えうるワイン。
生産数; 750ケース
オークション価格;$250前後
生産者;Mommessinワイン名;ClosdeTart
色は濃いめのガーネットに若干のレンガ色。香りはフルーティーで複雑。ブラックラズベリー、
ブラックプラム、カラメル、蜂蜜に柑橘系のアクセント。味は柔らかく口当たりがいい。
ポートの様な甘みとフルーツ味のほど良い調和が長い余韻を残す。非常に飲み易く
素人でもワイン通でも楽しめるワイン。ちなみにこのClosdeTartはMommessinの
モノポール(単独所有)のワイン。値段は他のものに比べ安いのだが品質において全く
引けはとっていない。お買い得ワイン。
オークション価格;$150前後
他のワインではDujacのClosSaintDenis、DrouhinのClosSaintDenisと
Musigny、GeorgeLignierのClosdelaRocheがあったが上記のワインとは比較に
ならなかったのでここでは割愛する。いずれのワインも全体的に未だ若いと言う
感じがあるがワインが開いてきて90年の特徴である芳醇でフルーティーな香りを
発し始めた頃には、どのグラスからも手を離すのが容易ではなかった。
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クリスティーズ特別試飲会 |
今回はかなり古いヴィンテージのものが多くあります。 以下のワインは美味しいと思われた順に記載されてあります。この試飲会にはマイケル・ブロートベント氏も参加されており
その試飲記録は氏の最新本「ヴィンテージ・ワイン」に記載されております。
1874年 Chateau Lafite-Rothschild( Pauillac, Bordeaux )
色はオレンジがかった茶色。粘着性が非常に高い。香りは極めて芳醇。悠久の時を
感じさせる深遠なる香り。香りの素晴らしさでワインに口を付けるのが困難。
ドライプルーン、スギ、鉛筆の芯、マッシュルーム、なめし皮、枯葉。
味は深みがあってまろやか。 120年以上の年月の後に未だしっかり残っている
退廃的な果実味、十分にとけ込んでいるがその存在をしっかり主張している
タンニン等にまだ残る余命の長さを感じる。驚異的ワイン。全体的にはワイン自体が
ドライフルーツ化したと言う様な印象。飲む骨董品。味からいくと次に上げる
ムートンの方が 美味しかったのだが香りの点でこちらを上にした。
因みにこのボトルは91年にシャトーでリコルクされている。伝説のワイン。
オークション価格;$2、700前後
1953年 Chateau Mouton-Rothschild ( Pauillac, Bordeaux ) 色はかなり茶色がかったガーネット、エッジにはくすんだレンガ色。
芳醇で濃密的な香り。レーズン、カシス、ブラックベリー、トリュフ、枯葉。
傑出したバランスと豊富な果実味が非常に深みのあるコクを醸し出す。
凝縮したレーズンのエキスを 飲んでいるかのような味わい。ムートン 特有の 甘味が
最大限にまで引き出されワインに優雅で退廃的な味わいを与えている。
ムートン好きのための一本。 59年ほどのスケールはないが同様に楽しめる。
値段も59年の6割ほど。お買い得ムートン。
オークション価格;$800前後
1921年 生産者; Roche
ワイン名; Clos de La Roche(Morey St.-Denis, Bourgogne)
色は茶色がかったレンガ色。香りは芳醇で柔らかみがあり複雑。ドライアプリコット、
ドライプルーン、ダージリン、マッシュルーム、枯葉。味は非常にまろやか。全ての
要素が一つになっていて見事なバランスを感じる。とろけるようなドライフルーツの
甘味が熟成したトゥニーポートのような印象を与える。
オークション価格;$850前後
1945年 Chateau Latour ( Pauillac, Bordeaux )
色は濃いガーネット。若干レンガ色も見えエッジにはオレンジ色。香りは深みが
あり複雑。カシス、ブラックベリー、鉛筆の芯、鉄サビ、トリュフ、なめし皮。
味はコクがあり、かなりのフルボディー。45年のものとは思えないヴォリューム感。
味のしっかりした構成が豊かで長い余韻を残す。力強さとバランスの妙味。
ラトゥールの典型。 50年以上経っているワインにしてはかなり若くおそらくは
100年は生きると思われるワイン。
オークション価格;$2、500前後
1946年 生産者;Domaine Armand Rousseau
ワイン名;Chambertin(Gevrey-Chambertin, Bourgogne)
色はくすんだ紅茶色。非常に薄い色で生きているワインの色とは思えない。ところが
その生気が全く感じられない様なワインから素晴らしく芳醇な香りが立ちこめてくる。
ブラックチェリー、ドライプルーン、マッシュルーム、ダージリン、枯葉、湿った土。
粘着性も高い。 まろやかでバランスのいい味わい。とろけるような甘味も印象的。
コクもあり、色から考えられない濃縮度を感じる。味わう毎にグラスの中の色を
まじまじと見つめてしまったワイン。
オークション価格;$800前後
1949年 Chateau Latour ( Pauillac, Bordeaux )
色は若干レンガ色がかった濃いガーネット。 エッジにはオレンジ。豊かで複雑な香り。
カシス、ブラックベリー、クルミ、スギ、なめし皮、トリュフ。味はソフトでしなやか 。
素晴らしいバランスと口当たりの良さが印象的。ラトゥールのスタンダードからいけば
かなり繊細でエレガント。45年と同様にかなり若く、未だかなりの余命があるものと
思われる。
オークション価格;$1、500前後
1919年 生産者;Dr. Barolet
ワイン名;Chambolle Musigny(Chambolle Musigny, Bourgogne)
色はレンガ色がかった茶色。香りは甘く芳醇。ドライアプリコット、ドライプルーン、
ドライマッシュルーム、レーズン、枯葉。ふくよかで広がりのある味わい。 丸みを帯びた
退廃的な味の中にも素晴らしいバランスが感じられる。 豊富なドライフルーツの
風味が長い余韻を残す。
オークション価格;$900前後
上記してある1921年の Clos de La Roche もそうであるが、保存状態次第で
ブルゴーニュのワインがこの様な素晴らしい果実味を残しながら80年近い熟成を
遂げると言う事実に非常に驚かされた。
今回のワインはアメリカのある有名富豪で世界的なコレクターのセラーから出て来た
ものである。 リコルクなしで100年以上経過しているものでも欠損量 が非常に少なく
その保存状態に於いては他のコレクターのワインとは一線を画すところがあった。
この Chambolle Musigny クラスのワインが長期の熟成の後 Latour あたりと
肩を並べる位の味になるという事を知ることが出来たのは非常に貴重な体験であった。
今回ほど「いいワインがあるのではない、いいボトルがあるだけだ」という言葉を痛感した事はなかった。
1971年 Chateau Petrus ( Pomerol, Bordeaux )
色は濃いガーネット。エッジにはレンガ色も見えるが71年にしてはかなり若い色である。
香りは華やかで複雑。ブラックベリー、モカ、チョコレート、トリュフ、ヴァニラ。
ビロードのようになめらかでリッチな味わいにペトリュス特有の甘味が官能的な
アクセントを加える。濃縮度も高くフルボディーで奥深い。フィニッシュも長く美しい。
70年に隠れがちな71年であるが Pomerol , Barsac/Sauternes 地方にとっては
当たり年。値段も70年よりは控えめ。
オークション価格;$800前後
1947年 Chateau Rouget ( Pomerol, Bordeaux ) 色はくすんだ茶色。エッジにはオレンジ。粘着性が非常に豊か。ドライフルーツの
香りの中にポムロールのメルロー独特の甘い熟成香。ドライプルーン、レーズン、
トリュフ、枯葉に若干のエスプレッソ。素晴らしいバランスとふくよかな味わい。
完熟したメルローならではの退廃的な余韻も非常に印象的である。
このシャトーは
タンニンの強い長熟型のワインを作るため近年ではあまり人気がないが、
これは有名な黄金期のデュオ(45、47年)のうちの一本。
味の割には値段は控えめ。お買い得ワイン。
オークション価格;$450前後
1989年 Chateau La Mission Haut Brion
(Pessac-Leognan, Bordeaux)
色は濃いガーネット。若干紫も見え若い感じの印象。 非常に複雑で芳醇な香り。
カシス、チョコレート、 ロースト香、湿った土、ミネラル、葉巻、なめし革。
味は甘くしなやか。コクもありフルボディー。未だ若いが非常に魅力的な ワイン。
このシャトーは83年に隣の Haut Brion に買収されてからワインのスタイルが
変わっている。メルローの含有率が若干増えワインにポムロールの様なニュアンスが
加わっている。 このワインは、その Haut Brion と共に89年の ロバート・パーカー氏の
レイティングの100点コンビとしても有名。何かと比較されがちなこの二つの
シャトーであるが、 現時点では気品溢れる果 実味と完璧とも言えるバランスを
持ち合わせた Haut Brion の方に軍配が上がると思われる。
オークション価格;$350前後
1989年 生産者名;Guigal
ワイン名;Cote Rotie La Mouline(Cote Rotie, Rhone)
色は紫がかった濃いガーネット。複雑で凝縮感に溢れる香り。黒系果 実のジャム、
モカ、ブラックペッパー、スミレ、オーク香、ジビエ。力強くコクある味わい。
ダイレクトな果実味と含みのある妖艶な甘味のコンビネーションが非常に印象的。
まだ非常に若いが La Mouline のスタンダードからいけばかなりの早熟ヴィンテージ。
GUIGAL の高級ワインの中では、やはりこの La Mouline が一番味わい深い。
オークション価格;$350前
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